宿泊施設を楽しむために<温泉編>
温泉を心からのんびり楽しむために先輩からのアドバイス。
「わたし流」で楽しんで!
「手術痕が気になって、温泉にもかかわらずゆっくり入れない」「周りの目が気になるので共同風呂ではリラックスできない」と悩む人は、性別関係なく多いようです。副作用で肌の色素が薄くなっている、以前にも増して痩せてしまったので外見上のコンプレックスになっている、ストマをつけているから、とためらっている人もいます。「回数を重ねると、手術痕があってもジロジロ見る人はほとんどいないことに気づき、多少見られてもしだいに慣れていった」という声もあります。先輩たちはどんな工夫をしているのでしょうか。お風呂の楽しみ方を教えてもらいましょう!
事前にリサーチ
- 事前にお宿のHPや電話などで大浴場と脱衣所の照明の暗さを調べる(脱衣所の明るさが調整できるところもある)
- 脱衣所に目隠しのようなものがあるか確認する
- 洗い場に間仕切りがあるか確認する
- 比較的ゆっくりと入れる時間帯を聞いておく
- 傷痕を隠せるようタオルを 多めに借りられるか確認する (もしくは家から持参する)
- 入浴中に傷痕が見えにくいよう、にごり湯の温泉をあえて選ぶ
※治療後、どのくらいから温泉に入ってよいのかわからないという人は、事前に医師に確認してみましょう。
部屋風呂や貸し切り風呂で楽しもう
- 貸切風呂を予約する
- 露天風呂付のお部屋で人目も時間も気にせずのびのびする
- 術後などで衛生面が気になる場合は、大きめのバスタブがあるホテルを選ぶ
当日チェック!
- 団体客の到着など混雑状況を聞いておく
- 夕食時など、比較的入浴客が少ない時間帯を選ぶ
- 脱衣所を見に行って、空いていたら入るようにする
こんな工夫も!
- 脱衣所では傷口が見えないよう壁側や人が近くにいない場所を選ぶ
- タオルを上手に活用する(傷痕を隠せるよう肩にかける、アゴにはさむ、腰に巻くなど)
- 脱毛中はカラフルなシャワーキャップをかぶればOK!
<私たちも応援してます>ピンクリボンのお宿
「ピンクリボンのお宿ネットワーク」は、乳がん患者さんが傷痕を気にせず旅行に出かけ、心ゆくまで旅館やホテルでの入浴を楽しんでいただきたいという目的で設立された団体です。手術痕などをカバーする専用の入浴着を着用したまま入浴できる施設もあります(※)。
また、ピンクリボンデーやピンクリボン宿泊プランなど、お宿独自のプランやお風呂情報が細かく掲載されていますので、乳がん経験者以外の人も参考にしてみてください。
冊子を無料で配布中。
http://www.ribbon-yadonet.jp(2022年7月閲覧)
※会員数は106会員(2022年7月時点)。対応はお宿によって異なりますので事前に確認しましょう。
参考:厚生労働省:入浴着を着用した入浴にご理解をお願いします(2022年7月閲覧)