介護保険を使うメリットを教えて下さい

りこQ. 介護保険を使うメリットを教えて下さい

さくらA.最大のメリットは経済的負担が減らせることです。自宅でリラックスして過ごしたいという患者さんの希望を、ご家族の心身の負担を軽くしながら実現することが可能になります。

りこ

介護保険を使わないと、自宅で介護サービスを受けられないのでしょうか?

さくら
SW

そんなことはありません。しかし、介護保険を利用すると自己負担が1~3割ですみます。
 訪問介護サービスには炊事や洗濯、ゴミ出しなど、ホームヘルパーによる生活援助が含まれます。特に一人暮らしの患者さんの場合は心強いですよね。

りこ

QOL(生活の質)を上げる助けになりますね。
電動ベッドや車いすは貸し出してもらえないのですか?

さくら
SW

介護度により受けられるサービスの内容は異なりますので、ケアマネジャーや相談窓口にご確認ください。

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りこ

自己負担の1~3割の線引きはどのように決まるのですか?

さくら
SW

介護保険での自己負担はもともと1割でしたが、2015年・2017年の改正で、一定以上の所得がある場合には負担額が2~3割に増えることになりました。64歳以下の方、市民税非課税の方、生活保護受給者は1割負担です。65歳以上の方は同一世帯の65歳以上の方の人数、前年の合計所得金額等によって1・2・3割のいずれかとなります。
 介護するご家族には、精神的にも肉体的にも負担がかかります。病状が進むと負担が増していきますし、弱っていく患者さんを目の当たりにする精神的つらさもあるでしょう。介護されている患者さん自身が、ご家族に負担をかけていることを気兼ねすることも少なくありません。
 2017年1月から介護休業は93日までの範囲内で3回を上限として分割して取得できるようになりました。また、雇用保険から出る介護休業給付金も、休業開始前賃金の67%の給付額に変更されました。こうした制度を利用してみるのも一案です。

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介護する人にも必要な「自分の時間」

 介護保険は、患者さんの介護にあたるご家族を支援するサービスでもあります。訪問看護や、訪問の入浴サービスなど在宅ケアサービスを利用したり、お仕事をされている方であれば介護休業・介護休暇などを利用することで、介護するご家族も「自分の時間」をつくることができます。
 ご家族の負担を軽減することは決して「わがまま」ではないのです。むしろ、患者さんに寄り添うためには、ご家族が心のゆとりを持って臨めることが望ましいのではないでしょうか。

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