障害年金は、どのくらい受けられるのですか?

Q. 障害年金は、どのくらい受けられるのですか?

A.初診日に加入していた年金の種類(国民年金・厚生年金)で、計算の方法が異なります。

まき(妻)
まき(妻)

ずばり、年金額っていくらなんですか?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

おおっ! ズバっときますね。ですが、お答えはズバっとはいかないんですよ。
まず、初診日に国民年金に加入していた場合は、障害基礎年金が支給対象となります。障害基礎年金は、1級と2級しかなく、金額も一律で定額です。金額は表のとおりです。また、18歳未満(※)のお子さんがいらっしゃる場合、子の加算として、お子さん一人に対し、224,300円(月額18,691円)がプラスされます(図2)。

図2 障害年金の給付金額
障害の程度 年金・手当金の金額
障害厚生年金・障害手当金 障害基礎年金
1級 報酬比例の年金額×1.25

(配偶者の加給年金額)
974,125円+(子の加算額)
2級 報酬比例の年金額

(配偶者の加給年金額)
779,300円+(子の加算額)
3級 報酬比例の年金額
(最低保障額 584,500円)
なし
障害手当金 報報酬比例の年金額×2
(最低保障額 1,169,000円)
なし

18歳未満の子…1.「障害年金ってなんですか」図1 障害年金の種類を参照ください。

まき(妻)
まき

子どもがいると増額になるんですね。教育費などがかかるから、とても助かりますね。

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

そうなんです。
初診日に厚生年金に加入していた場合は、報酬比例の年金額で決まります。報酬比例というのは、給料を基に計算された平均報酬月額・平均標準報酬額と加入期間の月数で決まりますが、計算式だけでも複雑です。ここではその計算式には触れませんが、いずれの場合も、加入月数は、300月(25年)なくても、300月加入とみなして計算します。また、最低保障額が決まっているので、それを目安にするのもありですよね。

まき(妻)
まき

難しい話ですね。

ワンダ社労士)
ワンダ
社労士

大丈夫。私たち社労士がいますから!
なお、障害厚生年金の1級又は2級に該当する場合は、障害基礎年金も併せて受けることができます。また、一定の条件を満たす(生計維持関係にある)65歳未満の配偶者がいる場合には、配偶者の加給年金額224,300円が加算されます。
 厚生年金の障害手当金は、厚生年金に加入している間に初診日のある病気・けがが初診日から5年以内に治り、3級の障害よりやや程度の軽い障害が残ったときに支給される一時金です。

制度のことはだいたい分かりました。
具体的に、私の場合はどうなりますか?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

そうですね。では、ただおさんの場合はどうなるのか具体的に説明していきましょう。まず状況を詳しく説明してもらえますか?

ただお(夫)
ただお(夫)

私は、1年半まえに手術を受けて、その後、抗がん剤治療を受けています。今も抗がん剤治療を受けながら仕事をしています。治療の副作用などで体がすごくだるく(倦怠感)、微熱も続いています。最近、段々仕事や通勤がきつくなってきました。

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

そうですか。それは大変ですね。初診日のときは、サラリーマンでしたよね?

ただお(夫)
ただお

はい。病気が分かったのは、会社の健診です。その後、今かかっている病院で4月10日に精密検査を受けて判明しました。
昔も今も正社員で、厚生年金分の保険料が給与から引かれています。

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

ということは、初診日は、厚生年金に加入中でしたね。ただおさんの場合を図にしてみました(図3)。今は既に初診日から1年6ヶ月を経過していますので、障害認定日(2017年10月10日)時点で障害年金の等級に該当するかどうかです。
 ここで障害等級1~3級に該当すれば障害年金の受給対象になります。

ただお(夫)
ただお

私の場合は、初診日から1年6ヶ月経過時点では、生活はある程度できていましたが、だるさや微熱があって、吐き気もあります。中々仕事に集中できず、しんどくなっているので…。

図3 障害認定日による請求
図3 障害認定日による請求
ワンダ社労士
ワンダ
社労士

そうですね。最終的な判断は医師の診断書など提出された書類を基に、日本年金機構が決定しますが、3級を受けられる可能性がありますね。

ただお(夫)
ただお

そうなんですね。

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

いまご紹介した請求は「障害認定日による請求」といいます。障害年金は、このほかに「事後重症による請求」というものがあります。今回、障害認定日による請求をして、「障害年金に該当しない」、と判断されるような場合、その後、症状が重くなった場合の請求方法です。
 次の図のような形になります(図4)。

図4 事後重症による請求
図4 事後重症による請求
ただお(夫)
ただお

ということは、チャンスは1回ではなく、もし、今回、認められなくても、症状が変わったら請求できるということですね?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

そういうことです。ただし、「事後重症による請求」の場合、請求した日の翌月から支給される形ですので、該当する、と思ったら、早めに請求手続きを取ることが必要です。

初診日から1年6ヶ月経過するまでの間に仕事ができず、会社を休む会社員などの場合、「傷病手当金」が支給されることがあります(7.「収入の減少や出費をカバーする制度は、他にもありますか?」参照)。
個人事業主など国民健康保険に加入されている方、健康保険の被扶養者の方などは、初診日から障害認定日までの1年6ヶ月の間、収入減を補うために利用できる公的制度はありませんのでご注意ください。