障害年金は、がんでも受けられるのですか?

Q. 障害年金は、がんでも受けられるのですか?

A.3つの条件を満たせば、がんでも受けられます。

まき(妻)
まき(妻)

障害年金がもらえる「条件」というのを聞きたいです!

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

障害年金を受けるには「3つの条件」を全て満たす必要があります。

ただお(夫)
ただお(夫)

私、いま、肺がんなんですが、もらえる可能性はあるのですか? 肺がんって障害なのですか?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

もらえるかどうかは、病名ではないのですよ。その病気が原因となって不都合が生じた状態(障害状態)になったということで判断します。具体的には、次の3つの条件に当てはまるかどうかで決まります。だから、がんの場合も条件を満たしていれば、受けられます。

ただお(夫)
ただお

なるほど…。ではその「3つの条件」とやらを教えて下さい。

ワンダ社労士)
ワンダ
社労士

はい、障害年金を受給するための3つの条件とは次のとおりです。

  1. 障害の原因となった病気やけがの初診日に国民年金又は厚生年金に加入していること
  2. 障害の状態が、障害認定日に、障害等級表の1~3級(国民年金の場合は、1級又は2級)に該当していること
  3. 保険料の納付要件を満たしていること
ただお(夫)
ただお

えっ?「障害認定日」「障害等級」「納付要件」って!? なんだかサッパリ分からないんですけど…。

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

耳慣れない言葉ばかりですよね~。はい、では順々に説明していきますね。

「障害認定日」って何でしょうか?

ワンダ社労士)
ワンダ
社労士

では、わかりやすくするために、一つのモデルケースで考えてみましょう。例えば、腰が痛くて整形外科を受診しました(2月10日)。ですが、「内科に行ってみたら」と整形外科病院ですすめられて、総合病院で受診し(2月15日)、検査の結果「腎臓がん」と診断されました(2月27日)。
 この場合、初診日は、2月10日となります。
 そして、障害認定日というのは、基本的には、初診日から1年6ヶ月を過ぎた日のことを言います。1年6ヶ月前にその病気やけがが「治った」場合(症状が固定し、これ以上治らない場合)はその日を指します。
 初診日から1年6ヶ月というと、この方の場合は、翌年の8月10日となりますね。
 この日に、障害状態にある(障害等級に該当する)場合、障害年金が受けられるわけです。

ただお(夫)
ただお

なるほど~。

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

あと、ここで確認しておかなければならないもう一つ大事なことがあります。受け取れる年金は、障害認定日時点に加入していた年金ではなく、初診日に加入していた年金で決まるということです(1.「障害年金って何ですか」参照)。今の例で見ると、初診日の2月10日時点で、厚生年金に入っていれば、厚生年金と国民年金が該当しますし、国民年金に入っていれば、国民年金が該当することになります。

ただお(夫)
ただお

そうか、初診日で受けられる年金が決まるんですね。先ほど言っていたのはこのことなんですね。

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「初診日」について

 障害年金の「初診日」というのは、障害の原因となった病気やけがについてはじめて医師等の診療を受けた日のことを指します。例えば、咳があり、A病院に受診して、精密検査を勧められ、B病院に受診して「肺がん」と診断された場合、初診日は、A病院を受診した日となります。最初の病院で、診断が確定しなくても、また、誤診だったとしても、初診日は、その病気やけがで一番初めに医師等の診療を受けた日です。
 一方、健康診断で指摘を受けた場合は、健康診断を受けた日(検診日)は、原則として、初診日として取扱わないことになっています。初診日が確定しないと、手続きができないので、非常に重要です。

「障害等級」について教えて下さい。

まき(妻)
まき

よく障害者手帳で障害等級と聞きますが、それと同じですか?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)にも障害等級はありますね。しかし、障害者手帳の障害等級と、障害年金の障害等級は全く異なります。年金には独自の等級があり、障害者手帳の等級とは連動していません。年金で定められた等級は1~3級です。等級に該当するかどうかを判断するものとして「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」があります。
判断の目安を見てみましょう。

年金における等級の判断目安

1級…日常生活上の支障が相当にあること(他人の介助がないと日常生活が成り立たない状態)
2級…他人の介助が必ずしも必要でないが、日常生活が極めて困難で、制限を受ける状態にあること
3級…仕事上の制限が相当にあること

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

障害認定基準について、詳細を知りたい方は日本年金機構のホームページから以下をご参照ください。

「納付要件」とは何でしょう?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

はい、とても大事なことです。障害年金を受けるには、「納付要件」をクリアしていなければいけません。

ただお(夫)
ただお

納付って、そもそも何ですか?

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

年金は、加入している人の保険料で成り立っているので、保険料をそれなりにきちんと払わないと(納付していないと)年金はもらえないんですよ。次の条件のどちらかを満たしていることが必要です。

納付要件(次のいずれかを満たしていること)

初診日の前日において初診日がある月の2か月前までの
(1)加入期間のうち、3分の2以上の期間が納付又は免除されていること
(2)直近1年間に保険料の未納期間がないこと
(ただし、(2)は、初診日が2026年4月1日前にあること)

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

この「初診日の前日」というところがポイントです。病気になってから、あわてて保険料を納めても受けられないのですよね。とりわけ、自営業の方など国民年金に加入している方は、特に注意が必要です。収入が少ないなどの場合は、保険料の「納付免除」・「納付猶予」(※)という制度もありますので、お住まいの市区町村で免除について確認するなどして、くれぐれも「未納」にしないことが大切です。

まき(妻)
まき

夫は、23歳で大学を卒業してから今までずっとサラリーマンで厚生年金に18年位入っているので、大丈夫ですね!

ワンダ社労士
ワンダ
社労士

はい。20歳以上で厚生年金に入っている、という期間は、国民年金にも入っているということです。18年間、厚生年金で現在も加入中であれば、問題ないですね。

保険料の納付免除・猶予…国民年金には、退職した・収入が少ないなどの理由がある場合に、「保険料納付免除」・「保険料納付猶予」という制度があります。条件を満たし、手続きをして認められれば、この免除(猶予)期間は、「未納」扱いにはなりません。

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