表情や全体の雰囲気が大事!~気になるパーツだけちょっとカバーして明るく過ごそう

(2024年6月公開)

アマチュアバンドのボーカル・大沢たかしは抗がん剤の治療中。バンドのメンバーと音楽スタジオに入って練習をしている。シンバルが鳴る。たかし:よし ここらへんで休憩にしよう。ため息をつくたかしに、ギターの鈴木が声をかける。鈴木:たかしなんだか元気ないんじゃない?大丈夫?たかし:だ…大丈夫 大丈夫…。たかし、やっぱり具合悪そうに見えるのか…と落ち込む。

たかし、化学療法室を後にする。たかしは鏡に映る自身の姿を見て、これじゃあいかにも「病人」じゃないかと思う。たかし:ただいま。たかしが元気なく帰宅する。鏡を見ながら、うーん…と悩んでいるたかしに、愛子が気づく。愛子は、たかしの娘でメイクアップアーティストをしている。

愛子:パパ見た目が気になるの?私にまかせて!愛子がたかしを、ぱっとメイクする。愛子:ここをこうして。影をつけて。ああしてこうして。できた!たかしの目にはカラーコンタクトが入っている。たかしは手鏡で自分を見て驚いている。愛子:これでどこに行っても恥ずかしくないよ。たかし:ああ…。愛子:ママも見て〜!たかしの妻・美代子が顔を出す。美代子:なあに?

たかし:でも俺じゃないみただな…はは…。たかし:俺ってそんなにダメだったのか…?:そんなことないって!美代子:私は今のままのお父さんが好きよ。美代子がメイク落としを持つ。美代子:ここまで変えなくても 少し顔色をよく見せるくらいでいいんじゃないかしら。たかしは美代子にメイクを落としてもらい、服もきがえる。美代子:たとえば…。ファンデーションとチークで顔色を整えて。あとはそうね…。眉を少し描き足したらどうかしら?たかし、おそるおそる鏡を見る。

たかし:おお これなら自然だな!愛子:私もまだまだね。その後、メガネとジャケットを新調したたかしはバンドのメンバーにあう。鈴木:お!いい感じじゃん。そんなたかしに似合うかなって…はいこれプレゼント。鈴木がたかしに帽子をプレゼントする。

たかし:かっこいいな…ありがとう。たかし、バンドのメンバーとのやりとりを美代子に電話で報告する。たかし:…ってことがあったんだ。メンバーには頭があがらないよ。なにより二人のおかげで自信がもてた。ありがとう。美代子:やっぱりイキイキしてるのが一番よね。たかし:来月祭にバンドで出演することになったから聴きに来てよ。愛子:え〜!すごいじゃん!たかし:愛子そのときはこの前みたいにかっこよくしてくれよな!愛子:まかせて!