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病気の治療とともに
働く人のためのワークブック

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自分の心身の変化を知ること
職場の人に理解してもらうこと

いま、あなたは働き方に悩んでいませんか?
体調に変化があり、今までのように働くことに難しさを感じているのかもしれません。

そんな心身のつらさを職場の人たちに理解してもらい、「特別扱い」ではなく「適切な配慮を受ける」ことができれば、きっととても助かりますよね。
これからも慣れ親しんだ環境で無理なく能力を発揮できるようあなたと職場が話し合い、合意をする。ぜひ、そんな少し先の姿を描いていきたいものです。

患者:必要な情報 労働者:働き方に関する情報 医療機関と企業:情報の共有

職場につらさを理解してもらうためには適切に伝えていくことが必要です。でも、今までも配慮してもらってきたからこれ以上は言いづらい、どう伝えていいかわからない、そんなこともあるかもしれません。
企業は労働者としてのあなたを知っています。これまでどんな職務につき、どんな環境で、どう働いてきたかという情報があります。しかし、患者であるあなたの姿はなかなか窺い知ることができません。
どんな病気に向き合い、どんな治療をしてきたか、いまどんな症状を抱えて、どんなことに苦しんでいるのか。働き方に影響するはずの情報なのに、見えてこないのです。

一方、医療機関は患者としてのあなたをよく理解しています。主治医は、これまでも、これからも、ともに治療に向き合っていくパートナーです。でも、労働者としてのあなたの姿は、いまひとつピンときません。治療がどのように働き方に影響しているのか、いまある症状が仕事に必要な行動をどう妨げているのかはもちろん、そのことで周囲の人たちと軋轢が生じている可能性まで知ることは困難です。

どちらの情報についても一番詳しいのは、あなたです。まずはあなた自身の変化をよく知り、そして仕事への影響を整理し、言葉にして伝えられるようになることが大切です。あなたの不安をしっかりと見つめ、どんな配慮が必要なのかを明確にし、周囲の協力が得られるように行動しましょう。

このワークブックが、あなた自身を知る手掛かりとなって、活用されることを祈っています。

監修:服部 文
一般社団法人 仕事と治療の両立支援ネットーブリッジ 代表理事

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