
自宅でできる
リハビリテーション
がんのリハビリテーション(リハ)は、病期によって「予防的リハ」「回復的リハ」「維持的リハ」「緩和的リハ」の大きく4つに分類されます。リハビリテーションは、がんと診断されたときに始まり、障害の予防や緩和、あるいは能力の回復や維持を目的に、あらゆる状況に応じた切れ目のない支援をすることが理想です(図1)。
がんの治療中や治療を終えた患者さんにとって、運動を行うことは大変有益です。大規模な疫学調査により、日常生活を活動的に過ごされている方とそうでない方では、前者のほうが死亡率が少ないことが示されています。生活習慣病を含むすべての死因の死亡率だけでなく、がんによる死亡率(がん特異的死亡)も少なくなっており、運動が、がんの再発や進行を防ぐような良い効果がある可能性があります。
American Cancer Society(アメリカがん協会)のガイドラインでは、がん治療を終えた患者さんのための日常生活の目標が以下のとおり3つ挙げられており、健全な体重の維持や健康的な食生活とともに、活動的な生活習慣の重要性が示されています。推奨される運動は、有酸素運動(ウォーキング、自転車エルゴメータなど)、筋力トレーニングとストレッチです。最初からあまり頑張りすぎてしまうと続かないので、軽めの運動でも毎日継続することが大切です。
動画

NEW立ったままで「ながら運動」
立ったまま「ながら」で行える3種類の運動「ストレッチ(下肢、上肢・体幹)、筋力アップ(ハーフスクワット、かかと上げ、ランジ、ペットボトルを用いたトレーニング)、有酸素運動(歩行)」をご紹介します。
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NEW座ったままで「ながら運動」
座ったまま「ながら」で行える2種類の運動「ストレッチと筋力アップトレーニング(もも上げ、膝の伸展、足開き)、有酸素運動(足踏み、かかと上げ)」をご紹介します。
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自宅でできるストレッチと関節の運動
無理なく始める回復への一歩として、4つのレッスン動画「肩の可動域を広げる」「足とおしりのストレッチ」「肩の動きをよくするエクササイズ」「手指が動かしにくい人のエクササイズ」をご紹介します。
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動画掲載日:2025年3月/作成協力:株式会社フェーズワン
座ったままで「ながら運動」
動画掲載日:2025年3月/作成協力:株式会社フェーズワン
<運動指導>上野 順也 先生
国立がん研究センター東病院 リハビリテーション科 室長
自宅でできるストレッチと関節の運動
動画掲載日:2021年4月/
作成協力:一般社団法人キャンサーフィットネス
<監修>辻 哲也 先生
慶應義塾大学医学部 リハビリテーション医学教室 教授
2025年3月更新