食事の“困った”を解決! コンビニ活用術Q&A
体調や仕事などで食事を作るのが難しい場合もあると思います。
そんなとき、いつでも、どこでも、すぐに食べられる商品が手に入るコンビニは、がん患者さんにとっても強い味方です。
ここでは、がん治療中の体調やシチュエーションにあわせたコンビニ活用術をご紹介します。(2025年9月公開)

コンビニは手軽で良いのですが、栄養バランスが気になります。

コンビニでも商品を組み合わせることで栄養バランスが良い献立になりますよ。
サンドイッチの組み合わせ
たんぱく質を含むツナや卵を使ったサンドイッチをセレクト。
卵サラダのサンドイッチはなめらかな口当たりでしっとりとしているので、口内炎のあるときや飲み込みがしにくいときも比較的食べやすいのでおすすめです。
サラダとヨーグルトまたはカットフルーツを組み合わせると、ビタミンやミネラル、食物繊維が摂れます。

おむすびの組み合わせ
おむすびは、具材に鮭やさばを選ぶと、たんぱく質と良質な脂質が摂れます。
サラダチキンは肉や魚のにおいが気になるときにも、冷たい状態で食べられるのでにおいを感じにくくておすすめ。
かぼちゃやほうれん草を使った副菜を付けると、食物繊維やビタミンが補えます。
パウチタイプなら賞味期限も長めです。

うどんの組み合わせ
かけうどんやかけそばは、どうしても糖質に偏ってしまうので、コンビニで手に入る冷凍ほうれん草や冷凍刻みオクラをトッピングすると野菜が摂れます。
温泉卵やゆで卵をのせて月見そばやうどんにすれば、たんぱく質も摂れるのでおすすめです。


筋肉量の低下を防ぐためにたんぱく質を摂りたいのですが、肉や魚のにおいがダメです。コンビニでも手軽なものってありますか?

最近のコンビニは、たんぱく質食品である、卵や豆腐、乳製品を使った商品のラインナップも豊富です。エネルギーもたんぱく質も摂れるデザートを選ぶのもおすすめです。
たんぱく質のほか、ビタミンDなどの栄養素も摂れます。そのまま食べても、トッピングとしてもおすすめです。

普通のヨーグルトに比べてたんぱく質が豊富で、酸味も控えめ。カルシウムも摂れます。口内炎のあるときや飲み込みがしにくいときもおすすめです。

たんぱく質のほか、食物繊維やミネラルも摂れます。いろいろなフレーバーがある商品もあるので味覚の状態や気分で選べるのもうれしいポイント。

たんぱく質のほか、ビタミンDなどの栄養素も摂れます。そのまま食べても、トッピングとしてもおすすめです。

たんぱく質のほか、鉄などのミネラル補給にも。口内炎のあるときや飲み込みがしにくいときもおすすめです。

エネルギーと一緒にたんぱく質も摂れる。食欲がないときや、甘味だけしか感じないときにも。

卵と牛乳が使われたプリンはたんぱく質やカルシウムも摂れる。口内炎があるときにもおすすめ。

栄養価出典/日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 一部参考値

味覚障害があり、味を感じにくいです。どうしたら美味しく食べられますか?

市販品でも食べ方や作り方を工夫すると味を感じやすくなります。
「かける」より「つける」!
そばなどの麺類は、ぶっかけスタイルの商品より、その都度つゆに麺をつける、つけ麺スタイルがおすすめ。
しょうゆやソースも、小皿に出してつける方が調味料が薄まらず、直接舌にのるため味を感じやすくなります。

お湯を減らして作る
即席麺やカップスープなどはお湯の量を減らすことで、味が濃くなり、味を感じやすくなります。
塩分が心配な場合は、スープを残すことで食塩の摂取量を減らせます。

参考文献:日本栄養治療学会/がん患者さんのための栄養治療ガイドライン 2025年版
制作&協力 / 管理栄養士